肥後変成帯:ミグマタイト - FrontPage 甲佐中学校1年総合学習(ネイチャー班15名)において、地域素材・ジオサイトを活かした自然体験活動を行っています。

事前の取組

理科教員向け巡検

2009年5月に肥後変成帯:ミグマタイトが日本の地質百選にえらばれました。
夏休みに理科教員向けに専門家(基礎地盤コンサルタンツ)から案内と解説がありました。
採取したミグマタイト片は学校ミュージアムとして解説文とともに中学校に展示されました。
理科教員向け巡検

モデル実験 (1時間目)

基礎知識

  • 御船層群(化石)

    • 御船層群からは数多くの恐竜化石が見つかっており、30年前に日本初の肉食恐竜化石「ミフネリュウ」が発見されました。
      白旗小学校近くの砂利採石場跡地は中学校理科資料集に掲載される程の立派な整合面で、きれいな縞模様が残っています。
      甲佐中学校の理科室から6km先の整合面を見渡すことができます。毎年、甲佐中の歓迎遠足では露頭近くの津志田河川公園へ歩いていきます。
  • 岩石標本の観察

    • 2学期、まだ中学1年生は岩石の学習をやっていません(追記:3学期に行いました!)。
      まず花崗岩やその他の岩石がどんなものか色や硬さ等を観察しました。

予想(なぜ石がしましまなのか?)

  • 実物や写真
    • 学校ミュージアムに展示してある実物やスライド写真を使って縞々模様の岩石を観察しました。
      なぜ石がしましまになっているのかを個人、班、全体で予想して出し合いました(ミグマタイト生成の予想は間違いが多い!)。
      (化石が出る話から発展させて、当時は海で)海の波のため、川や滝での浸食の跡など様々な意見が出てきました。
  • モデル実験の考案(キッチン火山学)
    • 身近なもので縞々模様のものをあげてみます。すると、コーヒーにミルク、マーブル模様チョコなど例が出てきました。そこから、キッチンにあるものでモデル実験ができそうなことが分かりました。ここでは、黒チョコに白チョコを混ぜる作戦で行うことにしました(チョコ菓子づくり経験のある生徒が多く、チョコの湯せんに馴染みがあるようです)。

モデル実験の実際 (体験活動)

  • 湯せんとチョコ
    • 地球内部のマグマをイメージします。湯せんによって固形のチョコがドロドロに融解されていきます。黒チョコ(明治製菓)や白チョコ(森永・ダース)を混ぜてみました。お湯の温度が低いと黒チョコはダマ(溶け残りの塊)ができて綺麗な縞模様とはなりません。ちなみに白チョコ(ダースチョコ)は低温でもドロドロに溶けました。
  • モデル実験のまとめ
    • 考察の発表から、マグマの熱(湯せん)によって色の違う岩石が融解・混合(マーブル模様チョコ)することが分かりました。「なぜ石がしましまなのか?」の予想に対して、生徒自身で正しい答えを見つけることができました。最後に試食で盛り上がり、ワークシートにまとめを書き込む時間がなくなってしまいました。
ミグマタイトづくり(キッチン火山学)ミグマタイト・チョコ

生徒巡検 (2時間目)

場所

参加者

  • 甲佐中学校(総合学習ネイチャー班)
  • 甲佐町役場社会教育課
  • 阿蘇火山博物館
  • 熊本大学教育学部

ミグマタイト・クイズ!(豆知識)

  • クイズで復習
    • 前の時間を振り返り、ミグマタイトに関するクイズを解いていきます。(クイズとなると、俄然やる気が出てきます!)モデル実験は鮮明に記憶しているらしく「なぜ石がしましまなのか?」の質問にバッチリ答えることができました。肥後変成帯以外にもいくつかミグマタイトがありますが、その中でも甲佐町にある露頭は保存状態がよくとても綺麗な縞模様です。
クイズ!

ミグマタイトを調べよう!

  • スケッチ
    • ただ「見る」のではなく、じっくり「観る」ためにスケッチをします。大きさや模様のようす等、細かくメモを残していきました(言語活動)。ダマになっている所を発見して、その理由を考えました。モデル実験を思い出し、「温度が低かった。」「硬かった。」と答えていました。縞模様を割って出てきた帯状の黒い部分は、マグマが貫入した跡です。
クイズ!マグマ貫入

ジオパーク活動

地域エコミュージアム

中学生が肥後変成帯:ミグマタイトに関するガイドブック(パンフレット)やミニ展示物等を制作しました。
(ミグマタイトだけでなく、緑川流域や他の地域ジオサイト情報を調べてまとめています。)
生徒達が直接小学校や役場・町の図書館など公共機関にガイドブック(パンフレット)を持参しました。
また、近隣の博物館等にも郵送しました。
パンフレット展示ボード

環境学習発表会

総合学習のまとめとして環境学習発表会(1年生)が行われました。ポイ捨てゴミ撲滅運動、特産品と農業問題、環境シンボル作り、世界の中の日本・甲佐町、甲佐町の民話紙芝居、甲佐町の自然(ミグマタイト)など、各グループの発表がありました。聴く方もメモを取りながら真剣に聴いていました。
「甲佐町の自然(ミグマタイト)」ネイチャー班は、「ミグマタイト」の解説、露頭周辺の地域紹介、モデル実験のようすと解説、地質百選の概要と県内ジオサイト紹介、ジオパーク認定から世界遺産登録までの流れ、巡検の様子と露頭・スケッチの紹介、ミグマタイトの歴史的・地質的なまとめ、甲佐町の自然を残すための案、パンフレット・展示ボードの紹介等を行いました。

ジオパーク活動の発表

理科授業(1年大地の変化)

3学期の1年理科授業で「大地の変化」を学習しました。堆積岩の種類、堆積岩と火成岩との違い等を学習する中で、地元の貴重な地質素材である「ミグマタイト」を扱いました。(このようなめずらしい教材はなかなかありません!)ネイチャー班の生徒達が「なぜミグマタイトはしましまなのか?」を説明してくれました。(標本は西理科室前の学校ミュージアムに展示中。)
理科授業1理科授業2

緑川の日・緑川流域一斉清掃

緑川流域一斉清掃作業は、平成6年に甲佐町から始まり全国へ広がった環境保全活動です。
流域の周辺町村をふくめて約2万人の参加者が汗を流しました。中甲橋グリーンパーク会場では、地域の方や役場職員の方と一緒に、中学生がトラックで集められた河川ゴミの分別を行いました。平成6年当初はトラック27台分のゴミが集まりましたが、最近は環境保全意識・マナーが向上し、ゴミの量が減ってきています。キャンプ・バーベキュー等のゴミは持ち帰りましょう!
緑川流域一斉清掃

ボシドラ舞

宮内地区伝統芸能

「ボシドラ」は、受け継がれて来た土地の名前をとって坂谷太鼓舞と呼ばれています。別名「雨乞い踊り」「花棒踊り」ともいいます。
ボシドラは、本坂谷の人々によって200年以上も守り続けられてきている有形無形の伝統文化で、次世代に継承する取り組みがなされています。
ボシドラ舞

事後の取組

ジオコース巡検

2014年9月17-19日、熊本大学で日本鉱物科学会2014年年会がありました。
週末に、ミグマタイト研究の第一人者・小畑正明先生(20126486)と熊本大学当時の小畑研OBのみなさん(メンバーは基礎地盤コンサルタンツおよび熊本県内各地の理科教員)と現地巡検に出かけました。当時の川岸の様子や研究の思い出を振り返りながら解説をいただき、楽しくジオコースを巡りました(※)。なお、甲佐町側の旧トロッコ林道の鉄橋は老朽化により立入禁止となりましたので、美里町側にまわり、塚瀬ダム脇を抜けて川を下り、現地へ向かいました。(以前に甲佐中学校生徒が通ったコースで、旧・内大臣森林鉄道のトロッコ軌道を歩きました。参考サイト【「廃線探索 内大臣森林鉄道」(19から18番):歩鉄の達人より】)
周辺は、甲佐町やな場井戸江峡キャンプ場川平キャンプ場道の駅:美里「佐俣の湯」があり、トイレ休憩だけでなく、名物の鮎料理や温泉で疲れた体を休めることができます。
※参考まで詳しい内容は、永川・吉村・小畑・小山内(1992)【肥後変成帯とミグマタイト,日本地質学会第99年学術大会見学旅行案内書,pp.33-49.】をご覧ください。
小畑研ジオコース巡検

お知らせ

『広報こうさ』広報こうさ2009年11月号掲載

(※2016年4月現在リンク切れ)広報こうさ2009年11月号甲佐中生徒がミグマタイトを見学という記事で掲載されました。授業や体験活動の様子などが詳しく紹介されています。
また、町史編集委員の池辺伸一郎先生(阿蘇火山博物館)より、甲佐町の「日本地質百選」のミグマタイトについて町民にわかりやすく解説していただいています。
※参考まで詳しい内容は、金柿・飯野(2010)【地域の素材を活かした習得・活用・探究型自然体験プログラム−なぜミグマタイトはしましまなのか?−,日本地学教育学会第64回全国大会鹿児島大会講演予稿集,pp.162-163.】にまとめてあります。

甲佐町環境教育キャラクター

ゴリちゃんと呼んでください。 ゴリちゃんと呼んでください。
わたしは「緑川環境教育」のシンボルとして甲佐町の各学校でかわいがられてきました。みんなはわたしを「ゴリちゃん」と呼びます。本当は,甲佐町の真ん中を流れる一級河川「緑川」に住む「ヨシノボリ」というお魚です。わたしはきれいな川にしか住まないんですよ。そんなわたしは甲佐町と緑川が大好きです。

周辺地図


その他 (リンク等)


連絡先 (実践校)

甲佐町立甲佐中学校

〒861-4623 熊本県上益城郡甲佐町中横田300
TEL:096-234-0689 / FAX:096-234-0799
mailto:kousajhs[at-mark]gold.ocn.ne.jp

管理運用

熊本大学教育学部理科教育

Environmental Science & Education
(自然体験プログラム)
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Last-modified: 2016-11-29 (火) 18:56:57